子供の頃、良く奥野楽器でレコードを買って貰ったものだ。そんな私が自分のお小遣いで初めて買ったレコードがザ・スパーダースの「あの時君は若かった」だ。当時はグループサウンズの全盛期で、奥野楽器で初めて自分のお小遣いで購入したそのレコードを家のステレオで聴いていると、母親に「そんな無駄遣いして」、「レコードを返してきなさい」と叱られた。
いくら小学生でも一度聴いたレコードをお店が引き取ってくれる筈などないことは分かっていた。すると、弟が「このレコード、奥野楽器にいって返品してきたら、返金されたお金を僕が貰ってもいい」と母親に聞き、母親の承諾を得て、レコードを握って家を後にし、お店へと向かった。僕としては、絶対返品などには応じてくれないと思っていたものの、もし、返品できれば、レコードはなくなり、お金は弟のものになる。そんな悲劇的なことは絶対避けたいと願いながら、弟の帰りを待った。
案の定、弟はレコードを片手に戻ってきて、「あの楽器屋、けちやで」とぼやきながら、レコードを私に渡してくれた。ザ・スパイダースをはじめ、グループサウンズは小学生にとっては不良の音楽などと言われていた時代である。でも、何度もこの曲を聴いていると、私だけでなく母親も弟もこの曲が好きになった。
その1ヵ月後、母親がブルーコメッツやザ・サベージのレコードを買ってくれた。幼い日の思い出である。グループサウンズの曲は、時々カラオケでも歌うが、永遠の名曲ばかりだと思っている。ザ・ワイルドワンズの弟分として活躍していたマイティー・マウスや元タイガーズの加橋かつみさんのコンサートには、数年前まで足を運んでいたが、最近はちょっとご無沙汰である。
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